FF8は一風変わったゲームシステムと伏線が絡んだ複雑なストーリー。
王道のRPGが好きな人には微妙かもしれません。
ですが、情報がある今だからこそ面白い作品だと思います。
ストーリーもシステムも理解が深まると一気に評価が変わるゲームです。
当時の記憶を振り返りながら、ストーリーとシステムを解説します。
FF8のストーリーとシステムを評価
FF7の大ヒットを受けて発売されたFF8。
間違いなく1999年のビッグタイトルでした。
スクウェアの代名詞だったグラフィックは圧倒的で、他のゲームと比較しても群を抜いていたと感じます。
フェイウォンが歌うテーマソング「eyes on me」がミュージックステーションで歌われたことには驚きました。
当時ゲームやアニメの主題歌が音楽番組に出ることはなかなか凄いことでした。
初期の評価は賛否両論
発売当初は全体的に高い評価は得られていなかった印象です。
- 説明不足のストーリー
- 斬新なゲームシステム
ストーリーもシステムもそれまでのRPGで主流だったものとは一線を画していました。
FF8のストーリー
ストーリーの本筋は下記のとおりです。
- 主人公はガーデンという傭兵訓練施設の候補生
- 世界を混乱に陥れる魔女と戦う
- 過去、現在、未来の出来事が絡み合う
ここに恋愛や学園の青春要素が含まれています。
また、記憶障害や魔女の存在がストーリーを理解する上で重要なキーワードになります。
スコールとリノアの恋愛要素
主人公のスコールは人との深い関わりを避ける人物です。
- 序盤は人を遠ざける言動ばかり
- 心の中での独り言が多い
- 「壁とでも話してろよ」といった突き放すセリフ
しかし、心の底では「他人に頼って期待した結果、自分が傷つきたくない」という想いを抱えています。
表面上では冷めた態度を見せるスコール。
彼がヒロインのリノアと出会い、段々と心を開いていく成長過程が見どころです。
学園物の要素
スコールたちが所属するガーデンには、学園祭や委員会があります。
対抗戦のようなガーデン同士の戦いもあり、学園物の要素が多く含まれています。
後続の作品になりますが、「FF零式」の生活パートと少し似た雰囲気です。
時間の要素
FF8では過去と未来の要素が絡んできます。
- ラグナという人物の過去を疑似体験
- ストーリーの中心はスコールたちがいる現在
- ラスボスは未来の魔女アルティミシア
この「過去」~「現在」~「未来」の要素がFF8の話を面白くする部分です。
同時にストーリーを複雑で分かりづらくしている部分でもあります。
ちなみにラグナはスコールの父親です。
陽気な人柄で人望を集めて一国の大統領にまでなってしまう人物です。
記憶障害
FF8ではGF(ガーディアンフォース)という召喚獣が登場します。
- 主人公たちはGFを装備できる(ジャンクション)
- GFをジャンクションすることで魔法や特殊能力を使用できる
- ジャンクションすると記憶障害が起こる
GFの記憶障害がストーリーを深くしています。
物語序盤で魔女イデアを狙撃する作戦は、記憶障害を象徴する印象的なシーンです。
- アーヴァインが狙撃手として仲間に加わる
- アーヴァインは孤児院でスコールたちと一緒に過ごしていた
- 魔女イデアは孤児院でスコールたちのママ先生だった
- アーヴァインは「(魔女イデアを)撃てないんだ」と訴える
- スコールたちは孤児院での記憶を失っている
アーヴァインには孤児院での記憶があり、魔女イデアが大好きだったママ先生であることを覚えています。
ところが過去の記憶がないスコールは、狙撃に踏み切れないアーヴァインを説得します。
- 失敗してもいいから撃つんだ
- ダメなら自分が突撃して魔女を暗殺する
なかなか撃とうとしないアーヴァインにヤキモキさせられるシーンですが…
スコールの一人称視点が中心となるため、この時点でプレイヤーが撃てない背景を知る描写ありません。
後で振り返ったり、背景を知った上でプレイすると一味違う感想を抱くゲームです。
魔女の存在
ストーリーの終盤で未来の魔女アルティミシアが黒幕だと分かります。
実はこのアルティミシアがヒロインのリノアであるという説があります。
魔女は力を他の女性に継承するまで死ねません。
- 魔女は力を他の女性に継承するまで死ねない
- 魔女には騎士(夫、恋人、パートナー)の存在が不可欠
- 騎士の支えがある限りは良い魔女として存在できる
騎士に先立たれた魔女は迫害などに対する心の支えを失い、悪い魔女になってしまいます。
物語途中で魔女の力を継承したリノア。
スコールを失った時間軸のリノアは、未来でアルティミシアになってしまうという説です。
- リノアがスコールにだったら倒されてもいいという発言
-
アルティミシアとなってスコールに倒されにきた?
- スコールがリノアにだけ話したグリーヴァ(ライオン)のこと
-
アルティミシアが知っていた
- アルティミシアを倒した後に漂流したスコール
-
リノアを思い出そうとするとアルティミシアの顔が浮かぶ
このようにリノア→アルティミシアを想像してしまう描写があります。
もちろんストーリー上では名言されていないので、あくまでプレイヤー側の考察となります。
FF8のシステムは特徴的
FF8の特徴的なシステムは、賛否両論な評価を受けました。
- 敵から魔法を奪うドロー
- GFや魔法を装備するジャンクション
- 自分のレベルが上がると敵のレベルも上がる
上記以外では、RPGのコマンドバトルにアクション性が取り入れられたことも特徴的だと思います。
コマンド入力後にボタンの連打やタイミングよくボタンを押すことでダメージアップする行動が存在します。
また、ミニゲームのカードゲームの評価が高いです。
本編よりもゲーム内のカードゲームにハマった人もいるくらいです。
ドロー
ドローはバトル中に敵から魔法を奪うシステムです。
- ドローコマンドで敵から魔法を奪い取る
- 奪った魔法はそのまま放つこともできる
- ストックして任意のタイミングで放つことも可能
このドローはかなりマイナス評価を受けていたシステムでした。
単純に「バトル中に魔法を集めるのがダルい」という感想が多かった印象です。
一応アイテムから魔法を大量に入手できる手段があります。
その方法を知ることで「魔法集めのドロー」からは解放されます。
ジャンクション
ジャンクションもFF8の重要なシステムの1つです。
- GFや魔法を装備
- ステータスを強化できる
- アビリティを使用できる
従来のRPGでは装備品やアクセサリを装備してステータスを上げる方法が主流でした。
そちらに慣れていたせいか、ジャンクションも賛否両論なシステムとして評価された印象です。
- ジャンクションによるステータス上昇値が大きい
- 攻撃や魔法に特化させたキャラを簡単にカスタマイズできる
- パーティー編成時の付け替えが面倒
FF8では一度にバトルに参加できるキャラが3人。
実はそれぞれに役割を持たせた方が進めやすかったりします。
レベル
FF8では、レベル上げによる攻略が必ずしも有効ではありません。
- キャラクターのレベルが上がると敵のレベルも上がる
- レベルが上がると敵は強くなる
- 味方の平均レベルを下げることで敵のレベルも下がる
ジャンクションによる強化をメインとした低レベルクリアも有効な方法です。
RPGのレベル上げに慣れていたプレイヤーには、やや受け入れづらいシステムでした。
まとめ
FF8リマスタード版の発売に伴い、当時を振り返ってみました。
興味がある方、昔を振り返りたい方はリマスター版をぜひこの機会にプレイしてみてください。
グラフィックも良くなっていますし、あの頃とは違う楽しみ方ができるかもしれません。